留学なしで言語の習得はできるのか? -前編-

日本にいながら、つまり、留学をせずとも
他の国の語学を習得することはできるのか?

今回はそのテーマを深く掘り下げていきたいと思います。

最初に結論から言うと

十分可能です。

それもかなり現実的な方法で、です。

目的の言語によって差異はありますが
今回は英語に関して書き綴っていきます。

まず必要なもの

必要なものは

  • 教材
  • オンラインレッスン
  • 上記2つを準備する資金
  • および取り組む時間

手順は

自習(基礎語彙力・文法を補完・強化)
   ↓
レッスンで会話の練習(体系的な学習)
   ↓
英語圏の友達と日常会話(コミュニケーションの総合力UP)

これをほぼ同時進行で
ローテーションさせていきます。

それぞれ細かく解説していきます。

自習の重要性

自習なくして成長はない

最初にとても重要なことを。
自習なくして語学の成長はありえません。

多くの人が勘違いしているこの考え。
「留学にいけば勝手に語学力が身に付く」
これは、大きな間違いです。

留学に行くことによって効率よく、短時間で
高いレベルに到達できるのは確かですが
それにも理屈があります。

これに関しては長くなりそうなので
別記事を書いていく予定です。

それでは何故自習が必須かというと、
普段の会話の中から新しい語や文法を
身に付けるのは無理があるからです。

中級者以上になれば、

「知らないことを知っている語や表現で聞ける」

ところまで到達できますが、

「分からないことがそもそも分からない」

という最初期の段階では

  • 相手が話している語を知らないから理解できない
  • 文法構造を知らないから理解できない
  • 発音が聞き取れないから聞き取れない

これのどれに該当するかわからいので
理解のしようがないのです。

なので、少なくとも
「英語で聞き取り、英語で思考し、英語で返答する」
レベルに達するまでは、自習は必須です。

もう一つ、辛辣な事実を挙げておくと・・・。

海外生活が長くても
全然英語が喋れない人がいます。

しかも少なくありません。。。
彼らの話を聞くと必ず共通している点があります。

勉強していないのです。

参考書

ではどうやって自習を進めていくか、
という点ですが、個人的に高効率だと
思う方法を紹介していきます。

まず、準備したい教材が以下の4種。

  • ①単語集
  • ②フレーズ集
  • ③文法書
  • ④総合学習本 TOEICなど

特に単語集、フレーズ集は重要。

僕は文法書が嫌いすぎて笑、
結局文法は総合学習教材や
字幕付きの動画から多くを学びました。

それぞれ細かく見ていきます。

①単語帳

☆おすすめ①:イラストだから覚えられる 会話で必ず使う英単語1100

この単語帳がおすすめな理由は
「人間の脳は複数の情報が組み合わさると記憶層への定着が早くなるから」です。

この場合は”単語””イラスト”
さらに単語・表現の具体的な使い方や用法まで書いてあり、実用性も高いです。
イラストがあるだけで飽きずに学習できる効果もあります。

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おすすめ②:DUO 3.0

そして言わずと知れた鉄板のデュオ 3.0!
これは本当に良書です。
なぜなら”最速で単語や表現を覚えられるメカニズム”に沿って作られているからです。

具体的にどうすごいかというと、収録されている540本の例文の中に

  • 重要単語 1572語
  • 重要表現 997語
  • さらに派生語まで含めると7866語

が含まれているのです!
つまりわずか540本の例文を覚えれば日常生活で必要な語はほとんど網羅できるということです。

「いやいや540本の例文って多くない?」

と思いがちですが、
普通の単語帳は1語につき1例文です。
上記した重要単語・表現で換算すると2569本

この数字を見れば、DUO 3.0がいかに“学習効率”を考えて制作された単語帳かがわかると思います。

上記した二冊の単語帳を擦り切れるまでやり込めば、海外生活で困ることのない単語力が確実に身につきます。

言わずもがな、語彙力は語学力に直結します。

ただし、

「専門的な分野において高度な通訳
 または翻訳の能力が必要だ」

という方以外は、難しい単語をいくら
詰め込んでもためにならないし、
覚えるのもかなりきついです。

かくいう僕もかつては

「一日100個覚えるぞ!!!」

など気合い入れてやりましたが、
はっきり言って遠回りです。笑

逆にここでハードル上げると継続が困難になり
最悪の場合学習がストップします。
これだけは避けたい。。。

そもそも、単語というのは、
“言語を構成するひとつの要素”
に過ぎません。

だったら、実用的な会話や、
実際にネイティブが使う語、
つまり”頻度”に注目する方が
遥かに効率がいいのです。

そこで登場するのがフレーズ集。

②フレーズ集

☆おすすめ:ネイティブなら子どものときに身につける 英会話なるほどフレーズ100

いろんな種類のフレーズ集がありますが
これは何かというと、フルセンテンスが
何百という単位で載っているものです。

たとえば挨拶の代名詞

“How are you?”

に似た表現だけでも

“How’s it going?”
“What’s up?”
“How have you been up to?”

みたいな表現がいろいろ載ってます。

付属のCDを聞きながら
シャドーイングするだけで、
結構な量の表現が身に付きます。

さらにいいところは、付属のCDの大体は

「お元気ですか?」→ “How are you?”

という具合に、日本語訳のあとで
英文が再生させるので、移動中でも
気軽に勉強ができます。

デメリットは2つ。

  • 説明が浅い
  • 使わない表現も多い

例えば、一語でいろいろな用法や
意味を持つ単語の場合、

その一文で学ぶことができるのは
ひとつの意味かひとつの用法だけです。

品詞の語順ルールが厳格な英語では、
ここに載っている説明だけでは不十分です。

また、

「この表現いつ使うんだろう・・・」

とリアクションに困る例文が、いくつも
散見されるのも欠点のひとつ。

実際にネイティブスピーカーに聞いてみて
「こんな表現聞いたことないよw」
と返されたこともあります。

なので、おすすめの学習法としては
できれば英語ネイティブの人と一緒に
以下の頻出度を定義付けをした
マークをつけていくこと。

◎:頻出度最高。毎日のように耳にする
◯:よく耳にする
△:聞く事はあるが、頻出はしない
× :聞いたことがない、
  あるいはほとんど耳にすることがない

これは作業的に結構時間がかかってしまいますので、
ベストは言語交換相手を見つけて取り組むこと。

オンラインレッスンでテキスト代わりに
使ってみるのもいいかもしれません。

その際は似ている表現やポイントなども
ついでに教えてもらって、それを
書き込んでおくと、理解が深まります。

イメージとしては
単語帳に足りない部分→フレーズ集で補う
フレーズ週で足りない部分→単語帳で補う

という具合です。

③文法書

☆おすすめ:一億人の英文法 ―すべての日本人に贈る「話すため」の英文法

文法書に関しては、最初からガシガシ進めていく
というよりは、わからないところに遭遇したら

その用法を文法書で探す、というような
いわゆる逆引き的に使うのが有効です。

難解な文法書では、何度読んでも理解に
苦しみますが、この”1億人の英文法”は

「ネイティブがどういうニュアンスで使うか」

という部分に焦点を当て、解説しているので
スッと頭に入りやすいかと思います。

すでに触れている通り、

「理解するまでは先に進まないぞ!」

という気合は、逆に挫折しかねないので
気をつけてくださいね笑

文法はいくらロジックで説明されても
実際に遭遇したり、自分で使ってみないと
身につかない部分が多くあるので

「まあ、今わかんないけど、そのうちわかるっしょ〜」

くらいのスタンスでいることが大事です。

重要なのは気合より、継続です。

④総合学習教材

☆おすすめ:TOEIC(R) L&Rテスト 至高の模試600問

総合学習教材とは、TOEICやIELTS等の
試験対策用の教材です。

つまりリーディング・リスニングに加え
試験によってはスピーキングや
ライティングもあるタイプの試験。

これらは自習で磨いた英語の総合力を
自分で測ることができるので、必須では
ないですがあった方がいいと思います。

「TOEICは実際の英会話では役に立たない」

という意見をよく耳にしますが
これは参考書にだけ取り組み
会話などは一切手付かずの場合です。

自習と英会話と組み合わせると
高い効果があることは間違いありません。

目に見える数字として、これらの
テストを受けておくのもいいかもしれませんね。

ただ、ここでの目的は

「高得点を取るための勉強」

ではなく

「自分の弱点を知るための勉強」

です。

参考書によっては、模擬試験の結果から
自分の不得意な分野を分析して
可視化できるものもあります。

自分の弱点を掴み、そこを集中的に
潰すように勉強すれば、英語力は
必ず向上します。

なお、IELTSはいきなり取り組むには
難易度が少し高いので、最初のうちは
TOEICがおすすめです。

※ただ、将来英語圏の大学への進学や
 海外移住を考えてる人は、今のうちから
 学習をしておいた方がいいです

それでは後半では

  • 教材選びのポイント
  • おすすめの動画教材(YouTube)
  • オンラインレッスンの使い方
  • 外国人の友達を作ろう

このあたりを解説していきます。