僕の所属するバンド”tatara”の主催イベントが延期になったことについて

このブログを読んでくださっている方には知っている方もいらっしゃると思いますが、僕はtataraというハードコアバンドをやっていて、来週は新宿でスタジオライブという体で自主企画を開催する予定でした。

昨今のコロナの影響を受けて、延期という形を取らざるを得ない状況になってしまったけど、個人的に思うことがたくさんあったので、ここに書き残しておきたいと思います。

先に断っておきたいこととして、

ここで触れることに関しては全て僕の個人的な意見であり、バンドとしての考えを示すことでは決してない

ということをあらかじめ頭に入れた上で読んで欲しいと思っています。

そもそも僕らのスタジオライブは、コロナが流行し始めた段階で中止するか延期をするかという決断を迫られていました。

少し前、大阪のライブハウスで感染が広がるきっかけとなる出来事が発生した後、政府から直々にイベントの自粛を促す声明が発表され、国民的なアーティストのイベントも次々と中止が発表されました。

そういう状況の中で、僕らみたいに小さい規模で活動しているバンドは、所属している組織から強制的に・公的に中止させられるわけではないし、言ってしまえばやろうと思えばできてしまうというのが実情です。

どのアーティストにもそれぞれ、これまで歩んできた道のりがあり、その規模を問わず、イベントを開催するならば少なからず楽しみにしてくださるお客さんはいるし、容易に決断できる問題ではありません。

それでも楽しみにしていた企画を延期したのは、これから起きるかもしれないことが、まだ僕らが把握していないリスクを孕んでいる可能性があるからです。

善悪の問題ではなく、やろうと思えば強行することはできます。

ただ、果たしてそれは誰のためなのでしょうか?

事態を悪化させるようなリスクが目の前にあったとしても、やり遂げなくてはいけない理由や、社会的影響があるのでしょうか?

借りている会場の大きさとか、来てくれるはずだったお客さんの数とか、僕らのネームバリューとか、そういうのは一旦置いておいて、感染の拡大の一端を担ってしまうというのが最悪のケースだと僕は個人的に考えます。

となれば、無理にでも強行するというのは、 どう考えても冷静な判断とは言えません。

先に断っておきたいのですが、これは、こういう状況下でもリスクを承知でイベントを開催した人やバンドに対する批判の意では決してありません。

ただし僕らは、僕らなりの理念を持って、音楽・バンドに向き合い、日頃から活動しています。メンバー全員がそうでなくても、少なくとも僕はそうです。

どういう音楽をやっていようと関係なく、企画に対してどれだけ準備をしていようが、どれだけお金がかかっていようが、 引かなければいけない境界線はあると思います。

今回は、僕らは、延期という結果を出し、それが僕らなりの境界線だと認識しています。

音楽という娯楽を提供する立場でいる以上、少しでも不安要素がある状態ではベストを出せない上に、それが誰かにとっての脅威になり得る以上、密閉された空間で人が集まる場を設けるのは危険だ、という判断です。

近い将来、事態が収拾し、誰も何も不安に思わない状況で、やりたいことを思う存分表現できる状態で、また企画に臨みたいと思っています。

延期の日程についてはまた改めてアナウンスをします。

それまでどうか、人の集まる場所は避け、安全を第一に考えて過ごしていただきたいと思っています。