仕事中、こんなことが頭をよぎりませんか?
「楽しくない」
「自由になりたい」
「いつまで続けるんだろう」
2015年、僕は25歳でした。
中途・未経験で入った何も面白くない&汎用性の低いスキルしか身に付かない仕事を勢いで辞めて海外に飛び出してからというもの、それからずっと刺激的で新しいことの連続です。
今日は
「好きでもない仕事をサッと辞めたら人生幸福度が格段に上がった話」
をテーマに書いていきます。
目次
退職の価値
仕事をやめる → 転職
と機械的に考えがちですが、選択肢は何も転職だけではありません。
留学も本気で人生変わりますし、実家に戻ったり、フリーターになったり、ただ何もしない時間を作るのもアリです。
とにかく危険なことは
「常に働いてないといけない」
「キャリアに穴が空くとやり直しがきかない」
と、妄信的に、根拠なく信じること。
これははっきり言ってただの”思考停止状態”です。
もしも
「誰もが知っている大企業でのし上がって出世したい」
という野望があるなら、話は別です。
その場合そもそも退職なんて考えが脳裏をよぎることもないでしょう。
会社に残って、何が残るのか
じゃあなぜ僕が辞めたかというと
「将来のビジョンが全く見えなかったから」
から。
考えてみれば当然っちゃ当然です。
何のスキルもない状態でライブハウスのブッキングマネージャーから中途採用でビルの管理会社に入社し、始めた仕事はビルの清掃。
そこで得たスキルで満足して一生食っていけるのか?という話です。
僕がやってたのは数あるビルメンテナンスの仕事の中でも特殊高所作業というもので、たぶん多くの人が見たことがあるであろう、ロープに吊るされてガラスを磨いたり壁を綺麗にしたり看板の取り付け・修繕をする、アレです。
特殊高所作業の仕事は常に一定数ありますが、別に一生やりたい仕事じゃないし、スキルの”汎用性”が低いんですよね。
つまり応用が利かない。単価も安い。
これに加えて、何度も一緒に働いたり一緒にお酒を飲んだ先輩が、現場でのロープ設置で不備を起こし、落下死して、本格的に退職を決意。
見た目と違い、きちんと安全確認をすればそこまで危険な仕事ではないのですが、それでもオフィスでの仕事に比べたら・・・いや、比べるまでもないですね。
将来活きる可能性が低いスキル、決して高くない給料、つきまとう危険。
こんな仕事に20代を費やしたくない、という思いでサッと退職しました。
まとめると
- 労働時間に見合った給与
- 将来性を伴ったスキル
このどちらかがない限り、その会社に残ることに果たして恩恵はあるのか?
これを考えることがとても重要だということです。
給料
言うまでもなく何をするにもお金は必要だし、あればあるほど障害が減り、かなりの部分の問題が解決できるようになります。
まさに”最強の問題解決ツール”。
「カネがもらえりゃなんでもいい」
もちろんこんなことを言うわけではありませんが、仮に激務でも、お金さえ貯めることができれば、これは新しいものを始める時に大きな助けになります。
なぜなら新しいことを始める際、多くの場合、お金がかかるからです。
それにそのお金を使って投資したり、留学したり、ビジネスの構想があれば起業だってできる。
逆にどんなに給料をもらっていても、ストレスの反動で浪費グセがついて手元にお金が残らないとかになると、これはもうはっきり言って救いようがありません。
それなら精神的負担のないフリーターでもした方が、トータルで考えると生産性上がるかもしれません。
スキル
スキルが身につくなら薄給でもいいから残る価値はあると僕は考えます。
なぜなら多くの人がそのスキルを身につけるために多額の学費を出したり、高額な教材を購入しているからです。
プログラミングを例に出してみましょう。
実はカナダ滞在中に、空き時間を使ってプログラミングの学習をしたことがあります(正確にはHTMLとCSSなのでプログラミング言語ではなくマークアップ言語なのですが)。
で、最終的になぜ学習が止まったかというと、いくつか理由がありますが、一番大きいのが
「目的地がないと学習の必要性が生まれないから」
です。解きたい問題がないのに数学の公式を学ぶようなもの。
例えば、小さなWeb制作会社に勤めているとしましょう。
クライアントから案件を受注し、仕様に沿って開発していきます。
目的地がはっきりしているので、そこに向けてただひたすら突っ走るのみです。
この過程でゼロからホームページまたはサービスが完成していく過程を学べます。
最初はオロオロでも、勉強しながら働いて、将来的に熟達したスキルが身につけば、独立してフリーランスになったり、副業を自分で始めたり、お金が貯まったら起業するという選択肢も出てきます。
この経験を、お金を逆にもらいながら経験できるってすごくないですか?
どっちもない→残る理由がない
そして最悪なのがこのパターン。
給料が悪い・スキルも身につかないのだったら・・・。
もう思い切ってやめちゃいましょう。
人生の貴重な時間をいたずらに消費している可能性すらあります。
そして退職したあと、まずやるべきは”自己分析”です。
自分の軸を固めて、やりたいことを炙り出し、あとはそこに向かってただ突き進みましょう。
この自己対話をするのに、旅をするのもいいし、実家に帰ってぼーっとしてもいいし、時間効率のいいアルバイトをするんでもいいと思います。
終身雇用神話
僕が言及するまでもなく、終身雇用制度はもう過去の幻となりました。
「この企業に勤めたら安泰」
と言われていた会社こそ、今では効率化を最前線で実施し、どんどんリストラをして、人件費を削ってます。
その時「裏切られた」と泣くか「だったら代替できない技術を身につけよう」とシフトするかで、その後の人生が大きく変わると思います。
安定神話
僕はかれこれ2年以上、海外を転々とし、合法的に現地で仕事をして、そして次の地へ・・・という生活を送っていますが、こんなことをしていると
「安定とか考えないの?」
と言われます。
僕からしたら「安定って何?」という感じです。
上に挙げたような終身雇用制度の崩壊を皮切りに、”安定”という概念が崩れ始めています。
安定の代名詞である公務員なんてどうでしょうか。
巷では「公務員の仕事内容はAIが代替できる事務作業が大部分を占める」と言われています。
グーグルで「AI 仕事」と検索するだけでこういった内容の記事が無数に出てきます。
全てがそうなるわけではないでしょうが、AIの発達、5Gの導入、ブロックチェーン技術ときて、すぐ近い将来に世界が大きく変革することはまず間違いないでしょう。
想像してる以上に多くの雇用が消失し、逆に想像もできないような仕事が誕生して、人々は全く新しい働き方をするようになるはずです。
こんなに変化の著しい昨今で未だに”安定という幻想”にすがりついても、現実は前触れなく、容赦なく変わっていきます。
だから、激流の中の幹にしがみついて流れに飲まれるまいと逆らうよりも、むしろその手を離し、流れを利用して力に換えるような生き方をしよう、と決めました。
まとめ
退職や転職というワードに常に付きまとうネガティブなイメージ。
その風潮もここ数年で大きく変わりつつあるように感じます。
その人の置かれている状況によってももちろん違いますが、すべてにおいて”取り返しのつかないとんでもないリスク”は孕んでいないように感じます。
一歩踏み出して、今までの環境を一度捨てることで、全く新しい可能性が発見できるかもしれません。
また、そうすることによってかつていた環境に二度と戻れないかというと、そんなこともありません。
時間をおいて社会復帰するのもひとつの選択肢です。
「このまま終わってたまるか」
僕自身、この気持ちが何よりもの原動力でした。
同じような環境・状況の人に、もし何かしら届いたなら幸いです。
それでは!