フリーランスで仕事をしている人のための単価交渉術【動画編集】

フリーランスとして働く皆さんは、単価の交渉などはどういう風に行っていますか?

僕は動画編集や映像制作をメインの収入としてご飯を食べていますが、

「この単価じゃやっていけない・・・」

と思ってしまうほど低い単価の案件に遭遇することもしばしば。

しかしそのままずっと単価が低いかというと決してそんなことはなく、交渉次第で単価を引き上げることも可能です。

今日はクライアントさんとどのようにして単価の交渉を進めていったらいいか、という点にフォーカスしていこうと思います。

前提条件:信頼を勝ち取るまで案件を継続して担当しよう

まず重要な前提条件として、最初期の段階では値段の交渉は難しいということ。

「実際に動かしてみたら工数がやたらと多く、その割単価が低いとなると時給換算して数百円にしかならない」

ということもよくあります。

しかし、最初の段階で

「割に合わないので今後はお断りします」

という手を打ってしまうのは悪手です。

理由は2つあり

①効率は時間と共に加速度的に向上していく
②クライアントさんが単価感を知らない場合がある

からです。それぞれ細かく見ていきましょう。

効率は時間と共に加速度的に向上していく

これは僕の経験でもあるのですが、効率というのはやればやるほど加速度的に上昇していきます。

一番最初は仕組みというものがそもそも存在しないのでこれを組み立てていくところからスタートしますが、いかんせん最初が一番時間がかかります。

  • 全体のデザイン
  • 項目ごとによるパターンの作成
  • テロップ、効果音、BGMの選定

動画編集の場合、比較的難易度が低いとされているYouTubeの案件でも、最低でもこれらの内容は絶対に行わなくてはいけません。

ですが逆に言えばこれらは一番最初に組んでしまえば、以降はパターンにのっとって素材だけをあて込んでいくことができるので、工数は最初とは比べ物にならないくらい少なくなります。

肌感覚ですが、同じクライアントさんと5本でも案件をこなせば大体勝手が分かってきて、お互いのコミュニケーションコストもどんどん減り続けていきます。

コミュニケーションコストを考える重要性についてはこちらの記事で細かく触れたのでよければ参考にしてください。

【時間を増やす仕事術】効率的なやりとりを意識して効率をUP【コミュニケーションコストを考える】

クライアントさんが単価感を知らない場合がある

こちらもクラウドソーシングなどでよく見かける現象なのですが

「元素材1時間の動画 カット・テロップ入れ 1本1500円」

というジリ貧まっしぐらな案件を目にすることもあります。

ただしこういう案件でも、もしも実績が公開可能なのであればまだ実績がゼロの編集者にとっては確実にプラスになります。

仮にこの価格の根拠が

「発注側が案件の単価感を知らないから」
「作業工数およびそれにかかる時間を把握していないから」

というものであった場合、仕事を通してコミュニケーションを積み重ねていくことで相手に伝えていくことは十分可能です。

最初は特にお互いがお互いを評価する段階でもあるのでいきなり価格の話をするのは難しいですが、どんなに楽しい案件でも、どんなに仕事のしやすいクライアントさんでも、時給500円では自分自身の生活が厳しくなってしまいます。

そういう時は思い切って

「今のままの単価だと生活が苦しい」
「仕事内容の割に報酬が割に合わないと思う」

ということを、きちんとした根拠を添えてしっかり相手に伝えましょう。

料金表を作っておく重要性

ここで重要になってくるのが料金表の重要性です。

案件を受注する時にパッと相手に見せることができる、またはデータで送ることのできる料金表があると、お互いにとって認識のすり合わせがしやすくなります。

また状況が変わった時にもその料金表を根拠に話を進めることもできます。

この料金表の項目は作業者によって変わってくると思いますが、例えば1分あたりの時間を設定したり、下記オプションを設定することによって追加工数が発生した場合は別途請求できる形を作っておくとトラブルも少なく、交渉しやすくなります。

オプションの例

  • フルテロップ
  • 画像・イラストの紹介
  • 専門用語の解説ウィンドウ
  • 動画の秒数目次の作成
  • 動画アップロード代行
  • アカウント管理
  • アナリティクスの分析

まとめ

仕事をする上で単価や報酬というのはお互いが気持ちよく仕事をするためにとても重要な要素なので、もやもやした部分は残したままにしないようにしましょう。

仮に交渉が失敗したとして

「仕事がなくなるくらいだったら言わなければよかった」

と思うくらいなら、やらないほうが吉だし

「どれだけが好きな仕事でも今の単価のままでは厳しい」

と感じるなら、それを正直に相手に伝えてみましょう。

それでも受け入れてもらえないのなら、そのクライアントさんとの関係はそれまででしかない、ということです。

お互いにとっての適正な価格を見出せるように頑張ってください。

それでは!