今日は
「留学前にやっておくべきこと」に加え、「やらなくてもいいこと」
も書いていきます。
ちなみにこれから書くことはフィリピン留学に限らず、単純に英語圏での留学や
日本でオンラインレッスンを受けながら英語学習している人にも役に立つ情報かと思います。
それぞれ細かく解説していきます。
目次
やっておくべきこと
単語の学習(必須)
言わずもがな、語彙力は大きな武器になります。
単語だけではもちろん文章構成力の工場は見込めませんが、知っておくととても便利です。
ただ、単語を勉強する上で大事なポイントがあって、それは
”優先順位の設定をして学習していく”
ということ。
どういうことか説明します。
一般的に、英会話で日常会話をする場合、必要になる語数は2000前後と言われています。
つまり、この2000語を網羅してしまえば、日常生活であまり困らないと言ってもいいかと思います。
そして先ほど出した”優先順位”ということばですが、これは
「日常生活でよく出てくる語を優先して覚える」ということです。
せっかく覚えて使ってみた言葉も、日常生活で一般的に使われていない語を、外国人が使うと、途端に伝わらなくなってしまうことはよくあります。
むしろ「ネイティブはどういう言葉を日常的に使うのか」というのを知るのが、留学する大きな理由のひとつである気もします。
口語(話し言葉) / 文語(書き言葉)の概念
「買う」
という意味の英語を思い浮かべてみてください。
即座に”buy”が出てきましたか?
または”purchase”が出てきましたか?
外国人が日本語を話す時の図をイメージしてみてください。
「コーヒーを購入したいのですが」
と話しかけられても、片言の日本語だと一瞬コーヒーをどうしたいのかわからないかもしれません。
「コーヒーを買いたいのですが」
と言われた方が頭にスッと入ってくると思います。
では「買う」と「購入」という語にどういう差があるのか。
品詞や用法をとっても違う使われ方をしますが、ここで重要なことは
”「買う」という語を覚えておけばOK”
ということです。
なぜなら日本人ネイティブは日常的に「購入」という言葉は使わないからです。
これと全く同じことが英語でも言えます。
ではいつ”purchase”という言葉を使うかというと、公的機関の発表やニュース、要するにフォーマルな場合で使われます。
公式的な場で使われるということは、つまり”優先順位が低い”ということです。
最初に触れたように、覚えておくに越したことはありませんが・・・。
英単語は全て覚えようとすると、キリがありませんw
最短効率で話せるように、優先度の高い語から覚えていくことが、上達の近道になります。
それでは、どうやって優先順位を選定するのか。
膨大な量の単語帳からひとつずつランクなんか付けていったら、たぶんそれだけで数ヶ月を要するし、おまけに判断基準となるものがありません。
なら、最初から重要な語しか載っていない単語帳に取り組めばいいのです。
以前書いた記事でも紹介しましたが、個人的におすすめなのはこの単語帳。
イラストだから覚えられる 会話で必ず使う英単語1100
重要単語が載ってる以外に、イラストと一緒に学習することで、記憶層への定着を効率化させ、早く身に着けることができます。
センテンスの暗記
単語の学習だけでは文章構成力が身につかない、と述べましたが、文章構成力を最速で強化できる方法があります。
それが”センテンスの暗記”。
ひとたび文章を覚えてしまえば、あとはそのパーツを他のものに入れ替えてしまえばいい。
つまりパズルみたいなものです。
ここで役に立つのが”フレーズ集”です。
これは何かというと、フルセンテンスが何百という単位で載っているものです。
「おなかがすいた」と言いたいとき、覚えるべきは
「I =「わたし」/ am = 「は」 / hungry = 「おなかが空いている」
という文法構造ではなく、
アイムハングリー。
これだけw
紐解いて理解しようとすると混乱に繋がるし逆に挫折します。
最初は丸暗記していって、疑問が沸いたら文法書を逆引きする、という方がいいです。
ここで完璧主義者になると学習効率が本当に落ちるので、気をつけましょう。
フレーズ集を使うことによるメリット
- ①表現の幅が広がる
- ②耳が鍛えられる
- ③発音が向上する
ひとつずつ見ていきます。
①表現の幅が広がる
センテンスと日本語訳をそっくりそのまま暗記してしまえば、それを言ってしまえさえすれば相手にダイレクトに伝わります。
しかも、最初に説明した単語学習と同時に学習し、パズルのように語を入れ替えることで、無限のパターンをつくることができます。
上の
「アイムハングリー」
を
「アイムサースティ」
にすれば「喉乾いた」が伝えられます。
この「アイム〇〇」の部分に該当する語を覚えれば、それだけで表現の幅が増えます。
②耳が鍛えられる
単語帳の時はイラストを使いましたが、フレーズ集は音声と一緒に取り組みます。
逆に、決して本単体で学習しないようにしてください。
言語は”音ありき”です。
自己流の発音なんてものはないし、正しい発音を自分の口で完全に表現できるようになるまでは、聴き続けてください。
多くのフレーズ集では
「お元気ですか?」→ “How are you?”
と、日本語訳のあとで英文が再生させるので、日本語訳と英文をセットで覚えられるし、ネイティブの発音を毎日聞くことでリスニングの力もつきます。
③発音が向上する
そしてこの音声を聞くときに必ずしてほしいことがあります。
それが”シャドーイング”。
つまり英語音声のすぐ後に、”影のように”自分も同じようにつぶやきます。
これは実際に発音しなくても、口を動かすだけでも大きな成果が出るので、移動中でもできます。
理想的なシャドーイングの方法は
イヤホンで音声を聴く
↓
実際に発音した声を録音し
↓
ネイティブとの発音の相違を確認
↓
自己認識し、矯正
を繰り返すこと。
これで英語を話す時の口の筋肉も鍛えられるし、発音もだんだん良くなるはずです。
ただし、間違った発音がそのまま定着してしまうのは怖いので、できればオンラインレッスンなどを上手く活用し、講師に発音の矯正をしてもらってください。
品詞の理解
品詞とは、”名詞”とか”動詞”とか”形容詞”のこと。
カテゴライズする手段で品詞の種類の数に違いがあるのですが、一般的に”8品詞”とされることが多いです。
実際に挙げてみると
名詞、代名詞、動詞、形容詞、副詞、前置詞、接続詞、間投詞
です。
なぜこの品詞を覚える必要があるかというと、品詞の語順・ルールを覚えることで学習効率に大きな差が出るからです。
英語は語順の厳格性が高い言語なので、この品詞という概念を必ず頭に入れて、学習に取り組むようにしてください。
この、品詞の学習方法については別の記事を準備中です。
僕は実際どうやって勉強したかというと、まず自分で各品詞を示す略語をつくり、英文にひたすら書き込んでいくことからはじめました。
なぜなら毎度”名詞”とか”動詞”とか漢字で書いていると、時間がかかってしょうがないからですw
名詞 = n (:noun)
動詞 = v (:verb)
形容詞 = adj (:adjective)
副詞 = adv (:adverb)
・
・
・
という具合です。
正直これは自分が認識できればなんでもOKです。
文法書を読むと
「文章に「時、場所、状態」などの意味付けを〜〜〜副詞(ADVERBS)とは、形容詞と同じく、修飾する役割を〜〜〜」
みたいなことが書いてありますが僕は頭がよくないのでいちいち覚えられません笑
だから略式化した記号を書き込んでいくことで”パターン”を自分なりに理解します。
「あ、形容詞はいつもこの位置だな。副詞はここと、あ、この時もあるんだ」
みたいな感じです。
この感覚を掴んできた後で、文法書を見れば、理解が深まります。
あまり免疫がない状態で文法書を読んでも、僕の場合は全然頭に入りませんでした・・・。
やらなくていいこと
第五文型(SVOC)の理解
中学生で習ったこと第五文型とかいう謎の概念。
これ僕留学してからというもの役に立ったことが一度もないし「やってみようかな」と思って教科書を開いたこともありますが、
実用性ゼロで全く意味ないことに気づきました。
「SVOCを勉強せずに英語学習に支障が出ないのか?」
という点ですが、幸いフィリピンとカナダの留学1年未満でトロントの完全英語環境の仕事もこなせましたし(最初は不馴れで苦しんだけど)、全く問題ないです。
むしろ僕は英語という言語を複雑化させている要因になっている気すらしますw
理論的に構造を学ぶのが好き、という人には効果的かもしれませんが、僕みたいに実践主義で覚えていくタイプの人は特にやらなくてOKですよ。
★文法(応用)
「英語学習には文法の完全な理解が必須です」
みたいな風潮を自らの経験をもとに否定していきます笑。
ちらっと前述しましたが、現段階の英語力に自信がない状態で
「よしまずは文法を理解して学習効率を高めるぞ!」
と挑んでも、たぶん挫折しますw
なぜなら文法は面白くないからです(独断と偏見)。
なぜつまらないかというと、おそらく”文法”という概念の中に、ストーリー性がないからかと思います。
たとえば英文でニュースなんかを読んでも、ニュースには誰(何)がどこでどうした、という事実が書いてあるので、ストーリー性があるわけですよね。
ストーリー性があれば、興味を持つことができます。
興味を持つことができれば、記憶するスピードが上がります。
ひとたび覚えてしまえば、その記事を”文法的な観点”から読み解いていけます。
要するに文法は”言語を読み解いていくための触媒”にすぎないということ。
単なるひとつの要素です。
この手順を踏めば、入りが”自分の好きなもの、興味のあるもの”なので、挫折しにくいし、理解の速度も早いはずです。
「好きこそ物の上手なれ」とはまさにこのこと。
取り組む方向や順番を変えて、色々な角度から攻めることで、苦手なものも得意になるかもしれません。
まとめ
ひとまず、相乗効果を利用して最大効率を狙い
”単語とフレーズ集”の最強の組み合わせを集中してやりましょう。
あれこれ手を出すとややこしくなりがちです。
理解が及ばなければ、そこで初めて文法書を開く、くらいの気持ちでOKです。
SVOCとかややこしい文法ルールは必要なし。
そこを押さえないと先に進めないなんてことには絶対ならないので、苦手なものは後回ししましょ。
以前「留学なしで日本にいながら語学の習得はできるのか?」というコンセプトで書いた記事にも具体的な学習方法が書いてあるので、よければそちらも参照してみてください。
留学なしで言語の習得はできるのか? -前編-余談
僕はバンドマンです。ベーシストです。
曲を作るときなんかはギターを弾くので、ギターもちょこっとだけ弾けます。
よく、「Fのコードを押さえられなくて挫折した」という話を聞きます。
Fが克服できなくて挫折した人に悪いので、ここはオブラートに包んで言いますが、その話を聞くたびに毎回思うのは
「バッカじゃねえの?wwww」
です。すいません。
僕はFなんて弾けませんでしたよ全く。今でもぶっちゃけあんまり自信ないです。たぶんアコギとかだと半分くらい音出ないと思います。
ただ僕は「F弾けなくても問題ないジャンル」の音楽をやっているし「F弾けないとできないジャンル」の音楽なんてやりたいとも思いません。
それでもできないというのなら指の押さえ方を変えるし、それも無理ならもうチューニングから見直します。
何が言いたいかというと、
”やり方はひとつじゃない”
んですよ。
さっきの例で言えば、Fなんか別に押さえられなくてもバンドなんていくらでもできるし、曲だって作れるし、なんの問題もないわけです。
”Fが克服できない = 挫折→やめる”
という構図は、もったいなさすぎると思います。
もしくは、厳しい言い方をすると、大して好きじゃないということでしょう。本当に好きなら音でなくても続けます。
僕はそんな感じで見ないようにしてたんですが、いつの間にかできるようになってました。
英語も同じです。
壁にぶつかったときに、勢い余って全身を強打して再起不能になるくらいなら、迂回しましょう。
そっちの方が結果的に見たら負担が少ないことも往々にしてありますし、精神衛生上も良いでしょう。考えすぎは禁物です。
それでは!