英会話をするとき、ちょっと使えるとカッコイイのがスラング。
「使えるようになりたい!」
と思って、一生懸命覚えていませんか?
しかしこのスラング、状況によってはネイティブにあまり良い顔をされないこともしばしば。
言葉の背景にあるものだったり、そのニュアンスを正しく理解してないと失礼に値することも往々にしてあるので、使う時は十分に注意しましょう。
というか、はっきり言って使わないのが吉と、僕は個人的に思っています。
聞き取って意味を汲み取るのは大事なので、覚えておくに越したことはありません。
しかしせっかく覚えたもので相手に不快感を与えてしまっては本末転倒です。
今回は目の前でネイティブにキレられた日本人のストーリーも交え、スラングについて書いていきます。
目次
スラングとは
そもそもスラングとは何か?
Wikiでは以下のように定義されています。
スラングとは?
俗語の英訳。改まった場面で用いられない品のない言葉で、広く知られている言葉も含む。
広く知られている俗語と異なって閉鎖性が強く、同好者同士や同じ職種などの特定集団の中で使われる。そのため、口語として通用しているものと同じ単語でありながらも逆さま言葉であったり、違った読みをしていたりと、敢えて一般人には理解できないような用法が好んで用いられる。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B0
このWikiにも記載がありますが
「銀座で寿司」→「ザギンでシースー」
なんかもスラングなわけですね。古すぎ。
英語で言うと、もっとも多く使われるのは
”want to” → “wanna”
“going to” → “gonna”
などが挙げられるでしょう。
スラングを知るのはいいけど、使いすぎ注意!
インターネットで「英語 スラング」と検索してみると、スラングでも何でもない表現のまとめサイトみたいなものがたくさん出てきます。
そういった背景から”スラングが何なのか”を正しく理解しておらず、日常会話でもこれ見よがしに使っている人がちらほらいますが、本当に恥ずかしい目に遭うので、気をつけたいところです。
ただし、全く知らないと、英語ネイティブの言っていることが理解できないこともあります。
例えば僕がカナダで働いていた時に
”Hey, sup?”
と同僚に聞かれ「ヘイサップ?ってなんだ??」キョトンとしていると
「”Sup”っていうのは”What’s up?”の省略形で、”How are you?”みたいに調子どう?みたいな風に使うんだよ」
と教えてくれました。
なるほど調べて見ると出てくる出てくる。
英語圏に行く前にいろいろな表現を調べたつもりでしたが、詰めが甘かったな、と反省しました。
ワーホリ中に目の前でネイティブにキレられた日本人の友達
”聞いて理解できること”はとても大事ですが、使いすぎは危険です。
特に僕たち日本人は第二言語として英語を話す方がほとんどなので、スラングを使いすぎることによって
「馴れ馴れしいな、こいつ」
と思われてしまうリスクもあります。
バンクーバー滞在中にこんなことがありました。
仕事の同僚達と飲みに行くことになって、パブの一角で6人くらいで飲んでいた時のこと。
カナディアン4人に日本人の20代そこそこの男の子と僕、という構成だったのですが、彼の言葉遣いがとにかく汚いw
Bullshitとか、F○ckingとか、口を開けばそんな言葉ばかり。
こういうふうに「かぶれた」留学生になると危険です。
カナディアンの女の子が笑い話を披露して、オチで場がウケた時に
“That’s f○ckinig funny!”
と彼が言った時のことでした。
普段からニコニコしていて可愛らしい彼女の顔がスッと真顔になり
「アンタその言葉遣いやめてくれない?」
と低いトーンで言い放ちました。
僕はいまでもあの真顔と場の空気を思い出すとブルッとします。
それくらい怖かったですw
そして彼女は続けます。
「あなたが日本から来てここで英語を勉強してるのは知ってる。でも私から見てあなたの英語はまだまだ全然ダメ。
それなのに汚い言葉を使って、それって英語を母国語として使う人に失礼だと思わない?
あなた外国人が日本語で同じように”クソ”とか片言で言ってたらどう思う?不愉快でしょ。
使うなとは言わないけど、あなたが先に覚えるべき言葉は他にたくさんあると思うわ」
ズバッと言い放ち、凍る場、引きつる彼の顔。
しかし次の瞬間に彼女はニコッといつもの笑顔に戻り
「でもあなたが喋れるようになることを応援してる。さあ、この話は終わり、もっと飲みましょう!」
と元の雰囲気に戻してくれました。
僕は心の中で、ド正論を展開し、必要なことだけを伝え、他の人への配慮も忘れない彼女に
((ほ、惚れてまうやろ・・・))
と思っていました笑。
彼は反省してその後汚い言葉やスラングを使うことは控えるようになりましたが、帰り道にボソッと
「マジで怖かったけど、そんな風に思われてるなんて思いもしなかった…みんな普通に言ってるから、言ってもいいもんだと思ってました…」
と言っていて、まあまあ相手が彼女でよかったよ、勉強になったじゃない、と慰め、一緒に帰りました。
まとめ
他言語にまつわる失敗談は誰でもあると思います。
しかし、きわどい言葉こそ聞き取るだけに留めて、無難な言葉選びをすることが良質な関係性を育むのに必要な配慮と言えるでしょう。
スラングをまとめてあるページなんかにも
「仲良くなるための近道です!積極的に使いましょう!」
などと書いてありますが、僕はこの意見にいささか懐疑的です。
”独りよがりの無礼な外国人”にならないためにも、注意が必要です。
間違いを犯しても、指摘してくれるのは僅かな人だけで、多くの場合は何も言わず自分の元から去っていきます。
常に自戒することを忘れず、その土地に住む人へ敬意を払って生活するのが、外国人として生活する上での最低限のマナーだと、僕は思います。
それでは!