クラフトビールをご存知だろうか。
最近よく聞くけど普通のビールとの違いは知らない、という人も多いと思う。
僕も数年前まで、その魅力に取り憑かれて、熱心なファンになるまではその一人だった。
そこで今日は僕が愛してやまないクラフトビールの魅力と、大好きになるきっかけとなった、バンクーバーで出会った大事な友人二人を紹介する。
目次
クラフトビールとは
まずクラフトビールとはなんなのか、という部分に触れておくと、定義づけは諸説あるが
”小さなビール工場でつくる個性あふれるビール”
のこと。
つまり日本で一番流通しているアサヒ、キリンやサッポロといった顔ぶれのビールとは大きく異なる。
僕自身、クラフトビールを知る前は普通のビールと黒ビールしか知らなかったが、知れば知るほどにいろいろな種類があり、全く飽きが来ないのもこのクラフトビールのいいところだ。
クラフトビールの魅力
豊富な種類
その豊富さといったらほぼ無限にあると言っても決して過言ではない。
その種類は大きく分けて、僕たちが普段飲んでいる”ラガー(下面発酵)”と、ペールエールやIPA(インディアンペールエール)などに代表されるエール(上面発酵)に分けられる。
そこからさらに”スタイル”というもので細分化していくのだが、
その数なんと100以上!
つまりどんな通でも把握しきれないほど多くのクラフトビールに世界中に存在し、常に新しいものが作られ続けている。
ちなみに僕が最も好むのはNE IPA(New England IPA)というもので、苦味とフルーティな香りが強い一般的なIPAよりも濁りが強く、黄色やオレンジの色と濃厚な味わいが特徴だ。
一期一会の出会い
クラフトビールを楽しむ醍醐味と言えば、毎度違うビールと新たに出会えることだ。
専門のバーに行くとほとんどの場合、聞いたことのない名前のビールと遭遇する。
店員さんの多くはクラフトビールに精通している。
自分の好みを伝え、近いものがあればそれを出してもらう。
どこの国のビールか。アルコール度数は何%か。レシピはどんな感じが好きか。
そういう話を店員さんと話しているだけでも楽しいし、知らないことを教えてくれたり、新しいビールを勧めてくれたりすることもある。
これだけでもクラフトビールバーに行く価値があると、僕は思う。
クラフトビールを知ったきっかけ
そもそも僕がどうやってクラフトビールと出会ったのか。
その上で、欠かすことができない、バンクーバーで出会った二人の大事な友人の存在がある。
クラフトビールの魅力を教えてくれた、あつし。
最高のブリュワリー(ビールの会社)を教えてくれた、よしとさん。
二人に
「クラフトビールの記事を自身のブログで書きたいのだが、二人の名前を出してもいいか」
と聞いたところ、二人とも二つ返事で快諾してくれた。
この場を借りて改めてお礼を言いたい。
二人とも、どうもありがとう!
さて、時系列で言うと、先に会ったのはあつし。
2017年の3月、僕は暖かくなり始めた、緑豊かなバンクーバーへ降り立った。
セブで知り合った友達の紹介を得て、翌日にガスタウンの中心部にあるパブで仕事の面接を受けた。
あっさりそのパブでの仕事は決まり、同じ週の週末から、仕事が始まった。
そこでバーテンダーとして働いていたのが、あつしだ。
いつもにこにこしていてフレンドリーな彼とは、同じ日本人だけど仕事中はお互いに英語でコミュニケーションを取った。
他の従業員はほぼみんなカナディアンだったし、おそらくお互いに英語と日本語を使い分けるのが面倒だったからだと思う。
ある時、僕が無類のビール好きだと知ると、職場の近くにあるとてもオシャレなクラフトビールバーに連れて行ってくれた。
倉庫のような外観の大きなバーは、ブリュワリー、つまりビールの醸造所がくっついていて、出来上がったばかりの新鮮なビールが飲める場所だった。
そこで勧められて飲んだ初めてのビールが、今まで飲んだことがないほど美味しくて、驚いた。
銘柄や会社の名前も覚えていないのが残念だが、今思うとあれはゴールデンエールじゃなかったかなと思う。
喉ごしのキレはちゃんとありながら、後味はすっきりしていて、柑橘系のフルーツのいい香りがした。
さらに二軒目にはMalone’sというパブへ連れてってくれ、ここも本当にたくさんのクラフトビールが置いてあった。
後々気付くのだけど、カナダの一般的なパブには、当然のように美味しいクラフトビールがいくつも置いてある。
ラガーの生ビールしかないようなお店を、逆に僕は知らない。
最高のブリュワリー
よしとさんとは、”RAMEN JINYA BAR”というLAに拠点を置く巨大なラーメン”バー”で出会った。
その名の通り、店構えはどう見ても高級なバーにしか見えない。
その大きなチェーンの新しい大型店舗が、バンクーバーの中心街の一角、巨大なビルのひとつのテナントとしてオープンする際、僕はオープニングスタッフとして働くことになった。
僕はキッチンで、よしとさんはサーバーとして働いていたので、最初こそ接点はなかったが、話すようになってからはすぐに打ち解けた。
お互いにビール好きが判明した数日後、よしとさんは僕にあるプレゼントをくれた。
バンクーバーのブリュワリー”Superflux”のHAPPYNESSという、可愛い名前のビールだった。
おまけに缶のデザインまでとても可愛い。
ここのブリュワリーのビールは、缶のデザインのこだわりも強く、どれも個性的で素敵なデザインのものばかり。
初めて飲んだ時、あまりの美味しさに衝撃を受けた。
それまで「美味しいビール = タップで飲む生ビール」という認識があったのだが、缶ビールでここまで美味しいものがあるのかと、本当に驚いた。
IPA独特の濃い香りの中に、マンゴーやグレープフルーツのテイストが混ざり、今まで飲んだどんなビールよりも美味しかった、
僕はそれからSuperfluxの虜となって、このブリュワリーが作ったビールが置いてあるバーに片っ端から飲みに行った。
新作が出る度に、よしとさんと飲みに行った。
そしてある時、新作のリリースパーティにお邪魔すると、そこにはなんと二人のオーナーの姿が!
僕らは恐る恐る写真撮影をお願いすると、とても気さくにOKしてくれた。
その時の写真がこちら。
帰国してからというもの、東京や、現在生活している台湾でも、たくさんのバーへ趣き100種類以上のクラフトビールを飲んだけど、僕は未だに、Superfluxを超えるブリュワリーに出会えていない。
ちなみに、よしとさんは今でもJINYAで頑張って働いていて、あつしはイギリスのクラフトビールバーで働いている。
都市部おすすめのクラフトビールバー4選
最後に、東京で飲み歩いた中でも特におすすめのクラフトビールバーを4店ご紹介。
日本橋ブリュワリー
カナダから帰国したあと一番最初に行ったクラフトビールバー。
本店は人形町の小さな店舗だが、数年前に東京駅にも出店。
NIHONBASHI BREWERY
http://www.zot-inc.com/SHOP/nihonbashibrewery.html
店長の高橋さんはビールに対する豊富な知見だけでなく、素晴らしい接客技術も持ち合わせていて、いつも気持ちの良いサービスと、洗練されたビールを提供してくれる。
これまで都内のいろいろなクラフトビールバーに行ったけど、ここほど料理が美味しくて、ビールのセレクションが良く、そしてコストパフォーマンスが良いお店はなかなかないと思う。
ソーセージの盛り合わせはマスト。
新橋Brew La La
実はここ、あつしがカナダから帰国した後に、一時的に店長をやっていたお店!笑
そして僕もちゃっかり、仕事が見つかるまでアルバイトをさせてもらった。
カナディアンのオーナーのこの店は、僕がアルバイトをしている時は日本人スタッフが僕だけという多国籍なクラフトビールバーだった。
キューバ人、フィリピン人、中国人、ドイツ人の同僚がいて、みんなとてもフレンドリーで大好きな仲間たちだった。
ビールのセレクションはもちろんいいし、ここのホットサンドは絶品。
※追記:残念ながら閉店してしまったようです。
新宿Vector Beer Factory / VECTOR BEER
新宿御苑のすぐそばにお店を構える、センス抜群のバー。
こちらも外観からは想像できないほどコスパがいい。
新宿Vector Beer Factory
https://lina-brand.com/vectorbeerfactory-shinjyuku/
そしてなんと言ってもここのイチオシは新鮮で極上の牛タン。
厚切りの牛タンとクラフトビールの組み合わせでもういくらでも飲めちゃう。
ここは歩いて数分のところに別の店舗があるので、はしごしてみるのもアリ。
渋谷Goodbeer faucets
上に挙げたバーの中でも、一番雰囲気がいいのはここ。
渋谷Goodbeer faucets
https://goodbeerfaucets.jp/
有名なブリュワリーの王道クラフトビールから、甘くて飲みやすいフルーツビアまで、タップの種類も本当に豊富。
お客さんもスタッフも半数近くは外国籍の方なので、まるで外国に来たような気分でビールを楽しめる。
渋谷駅からのアクセスもよく、ハチ公から徒歩10分くらいで着く。
この記事を飲んで、少しでもクラフトビールに興味を持ってくれる人がいたら、こんなに嬉しいことはない。
いつか一緒に飲みにいきましょう。
それでは!
※サムネイル画像はVancouver, Strathconaにて