突然ですが、あなたは日本語以外の言語を学ぼうと思ったことはありますか?
義務教育では英語が必須ですし、大学の第二言語を選択する歳はドイツ語、スペイン語といろいろな言語を学ばれる方もいますね。
では中国語はどうでしょうか。
「同じ漢字を使ってるんでしょ?」
「発音が難しいって聞いたけど…」
「覚えるメリットってあるの?」
僕自身、勉強する前はこういった疑問がありました。
諸事情で台湾に行く必要が出て今年2月に台湾は台北に降り立ち、これまでの10ヶ月間、自分のペースで勉強してきました。
今回は”中国語こそ日本人がやるべき言語”というテーマで、これまでの経験を踏まえて書いていこうと思います。
目次
筆者の中国語レベル、勉強履歴
この10ヶ月間ですが、最初の3ヶ月は台北にある師範大学という教育者を育てる権威である大学の語学学校で3ヶ月中国語を学習。
ここでの目標は中国語の学習だけでなく”現地のネットワークを開拓する”ことでもあったんですが、予想を超えて学習効果が高かったです。
語学の教育に関してはその界隈の権威なだけあって、教師の質や教材のレベルは他の学校よりも優れているのは言うまでもありません。
この師範大学に3ヶ月通ってみた感想に関しては以下の記事で詳細をまとめたので、入学を検討されている方や台湾の語学学校に興味のある方は参考にしてみてください。
それから、勉強開始から半年経ってどれくらいのレベルに到達したか、ということを書いた記事もあります。
なぜ「日本人にとって」?
言わずもがな、日本と中国語圏では同じ漢字が数多く使われています。
繁体字や簡体字で違うこともありますが、それぞれの変化の法則を覚えると脳内の変換も簡単にできるようになるので「違う種類の漢字をふたつ同時になんて・・・」と心配しなくても大丈夫です。
僕も実際やる前はかなり億劫だったんですが、いざやってみたらあまり苦ではありませんでした。
語学学校に通ってみて思ったんですが
日本人の成長スピードが半端じゃないんです。
それもそのはず、他の国から来たほとんどの学生は漢字の学習は文字どおりゼロからのスタートで、小学生が始めるレベルのものからのスタートです。
これは想像を遥かに超えるアドバンテージです。
なぜなら彼らが数年かけても覚えきれない量の漢字を、僕達日本人はすでに習得し、日頃から使っているからです。
発音の難しさ
とは言っても、発音の難しさは全ての中国語学習者の頭を悩ませます。
中国語の発音を難解たらしめているのは発声そのものもそうですが”声調”です。あの、4つのトーン。
ちなみにベトナム語も中国語と同じ”声調言語”のひとつで、同じクラスにいた二人のベトナム人は発音のコツを誰よりも押さえ、スラスラと発音していました。やはり共通点が多くあるのでしょう。
しかし、先述した漢字の恩恵がここでも見られます。
例を挙げると中国語の数字の1は「一」と書き、発音は「イー」です。
また3はそのまま「サン」だし、4は「スー」、これは日本語の音読みで「シ」で音がそこまで遠くない上、発音する際の口の形は「シ」です。要するに、覚えやすい。
漢字を既に知っていると言うことは「日本語の読みと比べてどうなんだろう?」と考える指標みたいなものがあるということです。
対して漢字をひとつも知らなければ”暗闇から突然現れた謎の文字”に等しく、既に持ち得る知識といかなる部分も結びつきが得られず、記憶が困難です。
他に例を挙げるなら例えば”理論”は「リールン」ですし、”概念”は「ガイニェン」といった具合なので、日本語のもともとの発音と結びつけやすいです。
もちろん全く違う発音もありますがw
文法の難易度
僕が英語を勉強するべく留学に出て、一番苦労したのが文法です。
話すのは勢いでどうにかなる。しかし書いたり読んだりするときに文法の下地がないと先に進めないのです。
文法は言語を構成する上で読み解く鍵になります。
中国語の文法はどうかと言うと、これは想像以上に難しくなかったです。
これは重要なのですが「難しくない」とは言いませんよ笑。
突き詰めたら難しさのレベルもグンと上がりますし、未だに新聞なんか全然読めないのは、語彙力と文法知識を全く持ち得ていないからです。
学習前は難解な文法がたくさん出てきて英語の時みたいに頭を悩ませるのでは、というイメージがありましたが、少なくとも日常生活ができるようになるまでに、覚えなくてはいけない必須の文法とかは特にないです。
むしろ、正しい順番で品詞を並べればある程度はすんなり相手に伝わります。
僕の感覚では英文法の方が遥かに複雑です。
語順の厳格性が高く、動詞は3段階に変化するし、時制によって使う語は限られるし、前置詞の使い分けもいまいちよくわからないし・・・。
喋ってても頭をフル回転させていないとすぐこんがらがります。
中国語の文法は決して「簡単だ」とは言いませんが、英語や他のヨーロッパ言語よりも馴染みやすいのは確かです。
まとめ
中国語は、すでに大部分の漢字を知っている日本人にはかなりとっつきやすい言語と言えます。
誰もが街中で聞いたことがあるかと思いますが、あの発音は確かに聞き取りが難解で、発音も難しいです。
しかし単語を知らなければ聞き取れないのと同じで、重要や単語や文法をしっかり押さえてしまえばある程度の会話ができてしまうのも事実です。
さらに、中国は日に日に大きくなっています。
もう誰も無視できないほど大きくなり、かつての貧相なイメージは払拭し、超大国アメリカをも凌駕する技術力と物量で世界に大きな影響を与え続けています。
そんな状況で”中国語に堪能である”ということは、生きていく方法や、働き方の数をかなりの幅で大きくすることができるようになることとイコールではないかと思います。
恩恵の話をすれば、単に中国国内のみならず、台湾など他の中華圏でも同じことが言えますし、各国の巨大なチャイナタウンや華僑のコミュニティにアクセスできる鍵にもなります。
取り組むメリットが多い中国語。
ひとまず音声付きの単語帳を買って、移動中の電車の中で音声を聴きながら読むことを毎日の習慣にしてみいてはどうでしょうか。
少しずつ始めることが、結果的にハードルを下げることにも繋がります。
それでは!