突然ですが、あなたは仕事や勉強の際に進捗や効率を”見える化”していますか?
自分がどれくらいの時間を割き、どれくらいの量のタスクを終えることができるかを把握することは、とても重要です。
なぜなら、これを自分自身で理解していないと、効果の低い方法に長時間を費やしてしまったりするからです。
そこで今回は、僕自身も実践している”時間の使い方を可視化”する方法を紹介していきます。
この記事を読むことによって、時間の管理方法を見直し、より効果・効率の良い時間の使い方が見えてくるようになるはずです。
目次
可視化の重要性
では最初に、なぜ可視化がとても重要なのかについて述べておきます。
その理由は単純に”時間がもったいないから”です。
仕事や学習が異常に早い人がいますが、周りにいる多くの人は「あの人は頭が良いから」で片付けてしまってします。
ですが、そうでない人との差を見てみると、実際頭が良いからという理由もあり得ますが、時間の使い方が上手いように僕は感じます。
これはつまり”一部の頭の良い人だけではなく、時間の使い方を考えれば誰しもが同じようになれる”ということを指しているのです。
それではここから、具体的に何をどう使っていくのかを説明していきます。
時間管理の神器①タイマー
何はともあれ、これが必須です。
タイマーとは言うまでもなく、自分で設定した時間が経過するとアラームで知らせてくれる、アレです。
タイマーの使い方は簡単。
25分の作業時間と、5分の小休止の時間を測るのみです。
これは集中力を維持する8つのコツ【ダラダラやるより一点集中・短期決戦】という記事でも少し触れましたが、ポモドーロ・テクニックと呼ばれる”人間が最も効率よく集中できる時間管理法のひとつ”で
25分の作業→5分の休憩を4回繰り返すのをひとつのサイクルとし、それが終わると20-30分の中休止を挟む
という手法です。
時間管理の神器②ストップウォッチ
そして、ストップウォッチも同時に使用します。
これは何のためかというと”どのタスクを終了するのにどれくらいの時間がかかったのか”を正確に記録するためです。
上記したタイマーを使ったポモドーロテクニックを使用する場合、インターバルの休憩に入った際にこのストップウォッチもちゃんと停止させないと、作業時間に計上されてしまいます。
なので横に並べて使ったり、ボタン1つで二つの機能が切り替えられるアプリを使用するのがいいでしょう。
時間管理の神器③表計算ソフト
時間を測りながら、パソコン上には表計算ソフトを起動しておき、タスクを完了したら随時書き込んでいきましょう。
記入する項目は
- 日時
- 内容
- 作業時間
- 備考
をベースとし、必要に応じてアレンジしていくのがいいと思います。
備考の内容は、作業内で学んだことや気付き、また時間がかかってしまったのならその理由なども書いておくと、あとで見返した時に更なる収穫が見込めます。
この方法は、例えば会社で毎日日報を提出しなければならない場合でも多くの部分をコピペすれば形になるので、時間短縮にもなります。
何も考えない = いたずらに浪費するだけ
ではここから、一番やってはいけないふたつの具体例を挙げましょう。
【具体例①勉強の場合】
A子ちゃんは英語を勉強しようと思い、書店で単語帳を買ってきました。
家に帰り、ただなんとなくページをめくります。
A子ちゃんは完璧主義なので、最初のページから、全部の単語を覚えるまで次のページへ進みません。
1時間が経過し、どれくらい進んだか数えてみると、12ページ。
今日はこれくらいにして、明日もまた頑張ろうと、単語帳を閉じました。
【具体例②仕事の場合】
Kさんは一般的なサラリーマン。
車の部品を開発・販売している会社の営業部員の一人です。
ある時、上司に仕事を頼まれました。
「なあK、悪いんだけど、来週のこの前出来上がった新製品のプレゼン、やってくれないかな。俺出張になっちゃって、出れないんだ。5営業日あるから、資料作成も含めて間に合うと思うんだけど、お願いしてもいい?」
上司の頼みなので、Kさんは脊髄反射で二つ返事します。
「わかりました!」
最初にやるべきは”俯瞰”
このふたりには致命的な共通点があります。
それは3つの”できていない把握”です。
- タスクの全体像
- 自分が割くことのできる時間
- 終了するまでの見込み
終わりの見えない作業へ正面からぶつかるというのは、何キロあるのかわからないマラソンに参加するようなものです。数キロの町内マラソンかと思って参加したら50キロ近くのフルマラソンだったと、走っている最中に気づいたところで、手遅れです。
A子ちゃんは、いつまで経っても単語帳が終わらず、覚ようとした単語も頭に入らない。Kさんは結局プレゼン前日に資料の完成が厳しいことが判明し、上司に頭を下げ、寝ずに仕事をしなければいけなくなります。
改善方法
ではこのふたりの場合、具体的にどうやって改善していけばいいでしょうか。
【A子ちゃんの場合】
①目標の設定
なぜ英語を勉強したいのか?
A子ちゃんは旅行好き。だから目指す旅行は
”英語圏に行っても最低限困らない英語力”
↓
経済用語などの難しい単語や表現は全部捨てる
効果:無駄を捨てて効率化・時間短縮
②単語帳をサクッと全部見てみる
ページ数、セクションの数、知っている単語・知らない単語のおおよその把握。単語帳は全60セクション、単語数1800だった
↓
所要時間をざっくり計算し”一冊終えるのにどれくらいの時間がかかるか”を計算
↓
1回の勉強量を設定し、スケジュール(フロー)に落とし込む
効果:全体像と終了するまでの見込み時間を把握
③時間の測定
実際に1セクションやってみる
↓
所要時間20分。A子ちゃんは仕事も忙しいので1日1時間、単語帳に取り組むのが限界
↓
1日3セクション可能。一周の終了見込みは20日
(ただし効率は時間と共に上昇するので余裕が出る可能性が高い)
効果:負担のない学習計画の確立
【Kさんの場合】
①受けるか、受けないかの判断
上司の頼みとはいえ、本当に全て自分にしかできない仕事か?を考える
↓
自分が現在抱えている仕事量、与えられようとしている仕事量、自分の得意分野、他の同僚の状況など
↓
できるかできないかを判断する時間を少しだけいただけますか?と上司に確認
効果:状況を把握し、実現可能か否かの判断
②どういう意図の仕事かを判断する
話を聞いたところ、新しく完成した部品をクライアントに提案するプレゼンらしい。
パワーポイントの大枠の作成と、プレゼンそのものは部署内で自分が一番上手なので、ここは問題なし
↓
ただし上司から渡された参考資料は過去5年分の販売実績やクレームの有無、エンドユーザーからの評価などのデータで、膨大な量だ。OAソフトを使って数字を元に綺麗なグラフを作るのは苦手
↓
実際に1時間作業してみて、5日では完了不可と判断
効果:正確な終了見込みの把握
③仕事のフローを作成し、予定に落とし込む。
しかし幸い、部署内に資料作成のエキスパートがいて、話を聞いたらそんなに忙しくないようだ
↓
データの分析とスライドに挿入する図面は彼に任せて、自分はプレゼンの構成を練ったり、より視覚効果の高い方法を考えることに時間をかける
効果:限られた時間で遂行するタスクの最適化
④上司に確認する
プレゼンの担当は自分、資料の大枠の作成も自分が担当するが、数的根拠を示すデータの作成は自分よりも適性の高い同僚に頼むことによって、時間の短縮が可能
↓
終了見込みは4日、余った1日は万が一のことが起きた際のためのバッファ(予備日)としておく
効果:進捗を共有しクオリティ低下の可能性を下げる
このように、勉強や仕事で若干の差こそあれど、時間を計測しあらゆることを可視化することで、タスクの進捗管理や効率化が容易になります。
まとめ
自分が所属している組織や業界を問わず、取り組んでいる作業を最適化するには、時間の計測が必須です。
誰しもが1日に同じ24時間しか持っていないからこそ、使い道を考えて、無駄のな方法を見つけることが大事だと思います。
また、仕事や勉強の効率アップにフォーカスした集中力を維持する8つのコツという記事も書きましたので、併せて参照してみてください。
それでは!