ルイ
というか実はこれ、今年(2019年)11/5の僕の30歳の誕生日に自分へのプレゼントとして台湾滞在中にポチったのですが、昨日帰国してようやくご対面することができました。笑
実際に使ってみて驚きの連続だったので、
もし購入を迷っている人がいたら全力で勧めていきたいと思います!
また僕はAppleのファンですが今回はそういうバイアス抜きで、いちサウンドエンジニアとしての観点からレビューをしていこうと思います。
このブログではあまり触れたことはありませんが、僕は一応音楽の専門学校で音響工学を専攻していましたので最低限の音に関する知識や、サウンドエンジニアリングの技術は持ち合わせています。
目次
AirPods(非Pro)との違いは何?
さて、ではProとそうでないものの大きな違いは何なのか、という部分から触れていきましょう。
ノイズキャンセリング機能の搭載
従来のAirPodsにはなかったノイズキャンセリングが搭載。
このノイズキャンセリング機能はオンとオフの切り替えが可能。
イヤーチップ
今までのAirPodsにはついていなかったチップが付属。
標準ではMサイズが装着されているがSとLも選ぶことができる。
大型化したケース
AirPods自体が横に少し長くなったのでケースもそれがきちんと収まるように横に少し長くなった。
生活防水対応
また新しいAirPodsプロには生活防水が搭載されていて、従来のモデルのようにジムで使用していて汗で濡れて壊れてしまうと言うリスクはなくなった。
※正確には耐汗・耐水仕様です。詳しい性能については公式サイトを御覧ください。
https://support.apple.com/ja-jp/HT210711
何がすごいの?AirPods Pro
とにもかくにもノイズキャンセリングがすご過ぎる
ノイズキャンセリングを搭載しているイヤホン自体は他にもありますが、実は僕はあまり好きではありませんでした。
理由は、圧迫感を感じるからです。
ノイズキャンセリングが効き始めるとき、飛行機に乗る際の気圧が変化したときのような独特の嫌な感じで耳が圧迫される感じが好きじゃないんです。
このAirPods Proを使ってみて驚いたのは、その圧迫感が皆無だと言う事。
そもそもノイズキャンセリングと言うのは、”逆相成分”を使って雑音を打ち消し合うことで生み出すことができる技術です。
音というのは空気の振動で、この振動の幅や高さでその音そのものがどんな音なのかというのが決まります。
これを波形と呼びます。
レコーディングをしているパソコンの画面で見ている上下の波のようなものを見たことがある人も多いと思います。
逆相と言うのはこの上下の波を上下にそっくりそのままひっくり返したもので、正相の音と逆相の音をぶつけ合うとお互いの音を打ち消し、相殺することができます。
ちなみに理論上は、条件が整えば音そのものを打ち消しあって完全にゼロにすることも可能です。
ノイズキャンセリングというのはイヤホン自体にマイクをつけ取り込んでいる外音の逆相成分をリアルタイムで発生させ、音を打ち消しあって周りの音を消すと言う仕組みです。
これは推測に過ぎませんが、おそらくこのAirPods Proは発生させている逆相成分の塩梅が絶妙なんだと思います。
現に今まで使っていたノイズキャンセリング機能つきのイヤホンに圧迫感を感じていたのは、この相殺のプロセスの出力が少し強かったからだと考えられます。
周りの音の聞こえない具合がすごい
ノイズキャンセリングというと、外出時に特に活躍しますよね。
しかしこの恩恵は室内で作業するときにも受けられます。
例えば僕は部屋にカチカチ言う時計だったり、空気清浄機を置いていますが、これらの音は音楽を流している間はまったく聞こえなくなります。
自分が叩いているキーボードの音もほんとにかすかに聞こえる位です。
外音取り込みモードが秀逸
またAirPodsの下の部分を少し強く握るだけで外音取り込みモード、つまりノイズキャンセリング機能をオフにすることができますが、これが非常に秀逸です。
例えばお店に入ったとき。
店員さんの話を聞くために一度音楽を止め、この外音を取り込むモードにすれば、人との会話に全く支障がないほど概要がクリアになります。
イヤホンをしたまま人と話すのが失礼だうんぬんの話はひとまず置いておき、これは大げさでも何でもなく、本当にイヤホンをしていることを忘れてしまいます。
先ほど説明したイヤホンそのものに付いているマイクが外音を取り込み、それをリアルタイムで出力してくれているわけですが、この音像の再現が完璧すぎて実際に自分の耳で聞いているかのような錯覚を起こします。
説明不要のサウンドレンジ
音の良し悪しについては数字に置き換えられない以上、完全に好みの問題なので一概には言えませんが、僕は今まで使ってきたイヤホンの中でも最も好きな音色です。
例えば有名なBOSEと言うメーカーは高級感のあるサウンドではありますが、その特徴的なドンシャリ感があまり好きになれません。
※ドンシャリという音楽用語はドンは低音、シャリは高音のことを指します。要するに中音が下げられ、聴きやすいイコライジングであるということです
他に例えばオーディオテクニカなどは高音のきらびやかな音色が特徴的ですが、僕には少しキンキンして聞こえるのであまり好みではありません。
その点このAirPods Proは従来のAirPodsからさほど変化は無いものの、ふくよかな低音と伸びはあるがうっとうしくない高音が非常に心地いいです。
フィットしまくる
今までのAirPodsで1番残念だったのがこのフィット感です。
かなりの人数の耳の形を調査して開発されたと言われているAirPodsですが、残念ながら僕の耳には全く合いませんでした。
素の状態で耳につけても顔を傾けるだけですぐぽろっと落ちてしまうので、シリコンのカバーが必須でした。
それも少し使っていると汚れてしまうので定期的に変えなければいけないのは面倒だし、その分のランニングコストもかかります。
このAirPods Proの場合は、独自開発のシリコンチップが「え?こんなんでいいの?」と言うほど簡単にフィットし、頭を振っても落ちません。
なぜここまで簡単に耳に馴染むのか、チップそのものが優れているのか、はたまたAirPods Pro本体の形が一役買っているのかかは分かりませんが、まさにストレスフリーそのもの。
つけているのを忘れるほど軽い
そして装着のストレスが全くないのも1つの特徴です。
特にカナル型のイヤホンは耳の圧迫感があり、長時間の使用を疲れることが多いですし、さらにケーブルレスだと本体自体が重くて耳の負担になることがあります。
AirPods Proはこれらの問題を完璧に解決しています。
圧迫感のないカナル構造、付けているのを忘れるほど軽い本体。
2、3時間だったら気にすることなくぶっ続けで使用しても全く疲れません。
ここまでストレスのないイヤホンは初めてです。
操作機能が充実
従来のAirPodsは本体を軽くタップすることで操作をしましたがAirPods Proの場合は軸の部分がボタンになっており、これで操作ができます。
機能としては今までのiPhone用有線イヤホンのコントローラーとほとんど同じで、
- 1回のクリックで再生停止
- 2回のクリックで次の曲
- 3回のクリックで前の曲
- そして長押しをすることで先述したノイズキャンセリングのオン / オフ
が切り替えられます。
このクリックの感触がまだ気持ちよくて、ノイズキャンセリング機能がオンになっていてもクリックしたことが耳の軟骨を通じてはっきりと伝わってきます。
デバイス間の切り替えが数秒で済む
もしもあなたのパソコンがApple製品だったら、もしくはPCの代わりにiPadを使っていたりしたら、ペアリングの切り替えがさらに快適になります。
例えばiPhoneとAirPods Proをペアリングして音楽を聞いたまま帰宅し、そのままデスクに座りパソコンを開く。
YouTubeを見るのにそのまま耳に着けたAirPods Proを使いたいのなら、画面右上のBluetoothメニューから「接続」を選ぶだけで1~2秒でペアリングが切り替わります。
なんというシームレスさだ・・・。
身の回りにApple製品があるならこれはとても快適。
まとめ
これは買いです。マジで。
もう1万円高くても全然買います。
今まで何十というイヤホンやヘッドフォンを試してみましたが、こんなに満足度の高いイヤホンは初めてです。
さらに高性能なものが出るまで、向こう何年かはずっとこれでOKです。
映画や音楽を楽しむのが今後より一層楽しくるし、移動中などの騒音・雑音は全て消し去ってくれること間違いなし。
久しぶりに「ああ、買ってよかったあ・・・・」
と心から思える買い物でした。
それでは!