【映像制作・映像制作】音に対する知識を身につけて編集者としてレベルアップしよう#04 – リバーブ編 -【Premiere Pro】

ルイ

映像制作や動画編集の仕事に携わる皆さんは「リバーブ」使ってますか?

リバーブといえば、楽曲制作の工程で「使われていない曲を探す方が難しい」というレベルで、いつでもどこでも使われているほどポピュラーで、汎用性が高く、あっという間に印象を変えることのできるエフェクターです。

音響の知識を蓄えて動画のクオリティを上げようという企画もあっという間に第4弾になってしまいましたが、今回はリバーブについてお話していきます。

エフェクトの適用方法については第2弾の記事で詳しく触れているのでよければ参照してみてください。

【映像制作・映像制作】音に対する知識を身につけて編集者としてレベルアップしよう#02 – クロマノイズ除去編 -【Premiere Pro】

リバーブとは?

「残響音」を生み出すエフェクター

「そもそもリバーブって何?」

という方も多くいらっしゃると思いますが、一言で言うと「残響音」を作ってくれるエフェクターです。

ここで混同しないよう注意が必要なのですが、山頂で「ヤッホー」 と叫んだ時に

「ヤッホー!」

「ヤッホー」

「ヤッホー…」

と聞こえてくるのは

やまびこ=「ディレイ」

という別のエフェクターであり、 リバーブではありません。

例えるなら、大きなホールで音を出したあとの「余韻」とでも言ったらいいでしょうか。

もしくは、洞窟の中で響き渡る音にも同じ類の残響がつきます。

リバーブの種類

「ただの残響音」と思う方もいるかもしれませんが、このリバーブ、

実は半端じゃないくらいいろんな種類があります。

そもそもリバーブというのは自然環境の中で起きる現象ですが、昔の人は人為的にこの残響音をつけるために色々な仕組みを作りました。

一般的な残響音が「ホールリバーブ = 広い空間で発生する残響音」と呼ばれるのに対し、音響の世界では

  • プレートリバーブ
  • スプリングリバーブ
  • ゲートリバーブ

などなど、多彩な種類があり、そのどれもが違うキャラクターを持っています。 

「エコー」とは違う!?

先ほど「リバーブとディレイは違うエフェクターだ」という話をしましたが、カラオケなどでよく聞く「エコー」ともまた違います。

エコーは定義付けが少し難しいエフェクターですが、一般的には「ディレイとリバーブの複合体」として扱われることが多いです。

※ちなみにこの手の「やまびこや残響効果などを得られるエフェクター」は総じて “ 空間系 “ と呼称されます。

Premiereでの使い方

「音響の世界で頻繁に使われているのはよく分かったけど、動画編集や映像制作ではどのように使うの?」

と思われた方もいるでしょう。

個人的な見解となってしまいますが、それぞれ触れていきたいと思います。

動画編集の場合

まず「動画編集」という定義では広すぎるのですが、ここではわかりやすく一般的なYouTuberの編集だと仮定します。

 YouTubeのチャンネルだと大半はしゃべっている人がいて、視覚効果や音響効果を織り交ぜて演出をしていく、というのが主流かと思いますが、有名なチャンネルなどでもリバーブは、いわゆる「飛び道具」的に使われることも多いです。

音響系のエフェクターは CPU にも一定の負荷を与えのため多用すると動作が遅くなる危険性が高いので、仕上げの段階で適用していくようにしましょう。

実際に使っている場面は後述する「使用例」の部分で触れていこうと思います。

映像制作の場合

映像制作の場合はリバーブを使うことは動画編集の時に比べると多いでしょう。

なぜならリバーブというエフェクターは「通常の音声よりも引き立てたい時」に使われるからです。

例えば広告の映像の最後に商品名をナレーションする音声にリバーブをかけることで、一気にリッチなテイストになります。

使用例

先述した「飛び道具的な使い方」ですが、自身のYouTubeの動画でも使ったことがあります。

それがこちらの動画の1:20のあたりです。

「今までの論調からは一気に雰囲気を変えたい時」このように「今までの論調からは一気に雰囲気を変えたい時」や「何かを強調したいとき」に挿し込むこことで、視聴者の注意を引くことができます。

実際に使ったリバーブ

今回使用したのはPremiere標準搭載の「スタジオリバーブ」です。

いろいろいじくってみたのですが、ものすごい強い効果を求めているとしたら、少し効きは弱めかもしれません。

ただしプリセットが充実していて優秀なので、今回はワンクリックで適用できる方法を紹介します。

優秀なプリセット「大ホール」

ここの赤枠をクリックすると、その下にあるようなボックスが展開するはずです。

この中にある「大ホール」というエフェクターは、選択するだけで「まるで大きな空間の中で発生しているような残響」を演出してくれます。

上で紹介した僕のYouTubeの動画も、この「大ホール」を使用しています。 

※と言うかいろんなパラメーターをいじくり倒して「これがいいな」と思った設定がほとんど「大ホール」と同じ設定でしたw

最初はプリセットをころころ変えるののがおすすめ

「どのパラメータをいじるとどういう効果を得られるか」がわからないうちにいろんなところを触ってしまうと、おかしなことになりかねません。

最初のうちはプリセットを変更して自分のイメージに近い残業を探していくといいと思います。

気に入ったプリセットが見つかったら、それぞれのパラメーターをいじって、それぞれの効果を耳で確認していくと、以降使いたい時にすぐにリバーブをかけることができるようになります。

まとめ

リバーブというエフェクターは音響界でもとてもポピュラーなエフェクターで、その便利さは音楽業界を越えて動画の中でも使うことができます。

特に、視聴者の心をグッとつかむ編集はこういった「小さなテクニックの積み重ね」だったりするので、使いこなせばいいスパイスになること間違いなしです。

ぜひ一度、編集の中に盛り込んでみてください!

それでは。