外国で暮らす”郷に入れない日本人”にはなるな【最低限のマナーです】

「海外へ行くと、日本の当たり前が通用しなくなる」

こんなことを聞いたことはありませんか?

僕はフィリピンで半年留学したことを皮切りに、カナダはトロント、バンクーバーで仕事をしながら生活をし、現在では台湾の台北暮らしています。

そしてどの都市でも必ず

”郷に入れば郷に従え”ができない”郷に入れない日本人”

が存在します。

今回はこれまで会ったガンコな日本人を紹介しつつ、どうやって”外国でスムーズに生活するマインドセットを養うか”という部分にフォーカスしていきたいと思います。

ことわざの意味は?

そもそもこの”郷に入れば郷に従え(ごうにいればごうにいしたがえ)”ということわざ。

「その土地や環境に新たに入るならば、そこでの習慣・やり方に従いなさいよ」

という意味です。
これは国だけでなく、職場環境などのあらゆる組織でも同じことが言えますね。

いませんか?何かにつけて
「前のところはこうだった」
と言ってくる人。

どこにでも違う形でルールが存在するので、自分の主義主張は一旦置いておいて、まずは受け入れることが大切です。

なぜ郷に入れないのか

なぜこういった人が他者を受け入れたり、新しい環境で悪態をつき続けるのかと言えば

「自分、またはそれまで居た環境が正しい」

と思い込んでいるからです。
言葉を選ばずに言うと

図々しいにも程があります。

あぐらをかいていいのは自分の家だけです。
言うまでもなく、自分の価値観や常識というのは、ごく限られた自分の周りの小さな環境だけでしか通用しません。

違う文化を受け入れるには

それでは具体的にどういう心持ちで生活をすれば、違いすぎる文化を受け入れることができるのか。
ここではそのマインドセットを紹介していきます。

一度心をリセットする

まずは心を空っぽにしてください。

「日本じゃこれはありえない・・・」
と思うことにもたくさん遭遇しますが

「ここではこれが当たり前なんだな」

と思うようにしましょう。

自国での常識を相手に押し付けても、効果はありませんし、その考えを持っていては他者の文化はいつまでも理解できないまま心のしこりとなってしまいます。

「お邪魔している」という意識

外国に足を踏み入れるということは”相手がわざわざ許可を出して自分の入国を受け入れてくれている”ということです。
「だから何でも受け入れて許しなさい」というつもりは毛頭ありません。

しかし
「人の家にお邪魔しているのは自分の方なんだ」
という認識は持つべきです。

人の家でもてなしてもらって、メシがまずいとか、家が汚いとか、ウチはこうだ、なんて言いませんよね?

旅行や留学も同じことです。

文化の差・違いはただ単にそこに存在するだけで、悪意や意図は内包していないのです。

文化や習慣を尊重する

そしてどんな国にも違う考え方があります。

ここで間違ったアプローチをしてしまうと、いつまで経っても他者を理解するなんて不可能です。

「これは間違っている。こうすべきだ。これが正しい」
こういうおこがましさの極みのような考えは捨てましょう。

「ここではこういう風に考えるんだな」
一旦そう考え、まずは受け入れましょう。

言葉を学ぶ

また、現地の言葉を学習することも、その国の文化を知るために大いに役に立ちます。
同時に、言葉を学ぶと言うことは、その文化対する敬意の現れだとも思います。

僕は高校生くらいのとき、外国人に話しかけられ、恐らく英語だったのですが、当時は英語なんて全く話せません。

全く理解ができなくて困っていると、映画でよくみるような手のひらを上にあげながら両手を上げる仕草を見せ
「もういいよ」
という表情で立ち去られ、めちゃくちゃ腹が立ったのを覚えていますw

「人の国に来といて自分の言語を押し付ける上に理解できないと呆れるなんて何様なんだ、アイツ!」
と感じました。

その時英語ができればよかったのですが、自分が他国に行くときも
「簡単な言葉でいいから、最低限お店で注文くらいできるようにしておくようにしよう」
と考えるようになりました。

まとめ

一歩日本の外へ出てみれば、大きすぎる文化や風習の違いに驚きます。

時には理解できなかったり、受け入れることができない気持ちはよくわかります。
しかしそれでも外国人は、相手からすれば「招かれざる客」かもしれません。

迷惑をかけないことは当たり前ですが、その国のマナーや習慣を学び、失礼のないように立ち回ることはとても大切なことです。

日本で、例えば汚い食べ方をしている外国人や、大声で喋り、道を塞いでいる集団に遭ったら、どう感じるでしょうか。
逆に、それをしても全く問題にすらしない国だってあるということです。

「みんな違ってみんないい」

とは、僕は思いません。

生理的に受け付けられないものだって世の中には多く存在するからです。

しかし、それと、自分の主義主張を他者に押し付けるのとでは訳が違います。
自分がその国へ赴くなら、好き嫌いはさておき、一度受け入れることで、他者との違いを理解する第一歩になるのではないでしょうか。

【余談】

一度、異国で仕事をしている際、上司にこんなことを聞かれました。

「コンビニのレジが一言も喋らないで会計したりさー、他の店員とくっちゃべりながら仕事すんのマジで頭にくるんだよねー、客ナメてんのかって思うよ。誰の支払うカネで生活できてるんだって思わない?」

これにはさすがに頭に来て、僕は反論しました。

「これまで色々な国を旅行や留学で訪れたつもりですが、コンビニやデパートで店員がやる気なさそうに仕事しているのなんか普通ですよ。
言い方悪くて申し訳ないですがレジ打ちのような給与が低い仕事に完璧なサービスを求めるのも世界中で日本くらいじゃないですかね。
今まで小銭持ってなくて文句言われたことだってありますが外に出ればそれが当たり前になります。
他の店員と話していても僕に迷惑はかからないので気にしませんし、あなたがその店に行かなくても彼らには現地の他のお客さんがいるから、食べていけますよ。
それにこっちの言葉でコミュニケーションが取れない状態で、相手の気持ちや考えが汲むなんて、無理だと思います」

少し言い過ぎましたが・・・僕は「少しでも相手の立場に立てるようになればいいなあ」という気持ちでこう言ったのですが、こう言う人は聞く耳も持たないので、

結果的に現地のスタッフをマネジメントできず、何度も揉め、最終的に辞めて帰国しました。

僕からすれば当然です。

彼のマネジメントと言えばとてもじゃないが管理と呼べる代物でなく、日本式の考えやルール、無意味なしきたりを説明なく振りかざし、強制させ、スタッフから納得が取れないまま強行するという状態でした。

最初から「言葉を学んで文化を知ってもらって働いてもらおう」という考えがないのです。
違う国籍どころか、国内でも下には付きたくないタイプですね^^;

こういう人は反面教師にして、常に文化的な背景や習慣の違いを配慮した上で自分自身が上手に立ち回らないといけないんだな、と学んだ出来事でした。

それでは!