【注意!】台湾で中国の話題はタブーになることも?【トラブルになります】

突然ですが、みなさんは台湾が独立した国ではないことをご存知ですか?

僕はきちんと調べるまで台湾はひとつの国だと思っていましたが、現在も厳密には”中国の一部”とするのが正しい認識です。

そして台湾の方の多くはこの話題をすると、感情的になり、中国の批判を始めます。

このあたりはとてもセンシティブで、僕ら日本人が経験したことのない類の軋轢を、中国との間に抱えています。

くれぐれも台湾へお越しの際はそういった類の話題に触れないようにしてください。
「こいつは台湾人を馬鹿にしている」と思われ、トラブルになるケースもあります。

今回はこれらの関係において知っておいた方がいい内容と、避けるべき話題について書いていきます。

台湾問題

”台湾共和国”というワードでインターネット検索をすると、このような定義が見つかります。

台湾共和国(たいわんきょうわこく、英:Republic of Taiwan)は、中華民国と中華人民共和国両政府の「一つの中国」論争の中で、「中華民国」としてではなく「台湾」として台湾島一帯の分離を目標とする台湾独立運動(台独)の支持者が、独立運動の最終目標として樹立を目指している想定上の国家。

引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8F%B0%E6%B9%BE%E5%85%B1%E5%92%8C%E5%9B%BD

台湾国独立のシナリオは第二次世界大戦中における日本統治時代で構想がスタートしました。
しかし日本の敗戦を機に中国へ編入されてしまいます。

当然、台湾側は独立を希望していますが、中国側が易々とその要求を受け入れるわけがありません。

その事実はチベットの独立問題の際に見られた中国の弾圧の仕方についてもそうですし、昨今の揺れる香港の背後に潜む大きな影を見ても明らかです。

台湾人から見た中国

先述したとおりこの話題はかなりセンシティブで、僕は自分から人に聞くことはまずありません。

しかし台湾には親日の方も多いということもあり「日本人は台湾が中国の一部であることを知っているのか?」といった質問を投げかけられることはたまにあります。

私見は挟まずに認識している事実関係のみ述べるようにしていますが、これまで話した決して少なくない人数の台湾人は、中国に対して批判感情を抱えています。

逆の立場であれば僕ももちろん、同じ感情を持つでしょう。

もともとは同じ場所から来て同じ言語を話してるんだから結局同じじゃんって言われることもある。そんなわけがない。中国人は野蛮で、何でも食うし、失礼でマナーがない。傲慢だ

驚くほど多くの人数が同じことを言います。

僕はこれを聞いて、いつも、なんというか・・・言いようのない悲しさというか寂しさのようなものを感じます。

中立的な立場からの意見

日本国内のみならず、世界的にも中国に対するイメージというのは100%良好なものかといえば、そうではありません。

日本で多く見かけることもあるツアーで訪れている団体客を見ても、マナーが悪かったり、道幅いっぱいに広がり大声でお互いに何かをまくしたてているところもよく見かけます。

しかしそこに悪意はあるのか?

僕はいつも複雑な感情に捕われます。

もちろん「悪意がなければ何をしてもいい」と言うものではありません。
しかし、文化的背景や風習から”彼らにとっては失礼にあたらない”ということがほとんどだったりします。

居酒屋でのできごと

これをまさに象徴するようなできごとに遭遇したことがあります。

僕は当時会社員を辞め、これからフィリピンへ留学をするぞというタイミングで、空いた数ヶ月の間に家から近い居酒屋のキッチンでアルバイトをしていました。

ある日、不意に中国人の団体のお客さんが入ってきて、小さなお店の一角が埋まりました。
人数にして12人くらいだったかと思います。

このお客さんがもう頼む、頼む。

「そんなに食べきれんのか!?」とアルバイトの何人かは言っていましたが、案の定、残していました。

そこでのみんなの反応は

「食べきれないなら頼むな、失礼だ」

というようなものでしたが、これは実は逆です。

中国で接待や観光の際に中国式のもてなしを受けた人はご存知かと思いますが、これは中国におけるマナーです。逆なのです。

少し残すことで
「もうお腹いっぱいです、十分食べました。ごちそうさまです」
ということを意味します。

全て食べることは
「足りない、もっとくれ」
という意思表示繋がる可能性はあります。

場合によっては、こちらの方が失礼になることもあります。

僕はたまたま上海に行ってこの経験をしたことがあったので、憤慨しまくる周りのメンバーを見て、なんだかもどかしく思いました。

彼らが善意で料理を残しても、日本人には失礼に映る。

そしてますます「中国人は失礼だ、マナーがない」というイメージが強まるし、この日のことは別のバイト仲間や友達に伝えるでしょう。

ウンチクを披露するようで申し訳ないんだけど・・・

そう前置きして、僕はその文化を少しだけみんなに説明しました。

納得してほしかったのではなく、文化の違いを知ってもらいたかったのです。

まとめ

文化の違いに”悪意”という概念は存在しません。

判断される基準は「世界的にどうなのか」という部分です。

文化的な差異において、そのあり方について議論することは無意味だし、場合によっては歴史を否定するものにもなりかねません。

台湾で生活していると、露骨な敵意を持って中国という国を批判する人は多いです。

彼らの置かれている状況と、日本とでは、比べようがありません。
理解できないからこそ、外国人として余計な口を挟まず、あくまで中立という立場で立ち回ることが大切です。

非人道的なことが起きていれば話は別ですが(やること為すこと全てが非人道的だと批判する風潮もある)、友人や環境に影響され、当事者でもないのに知ったような口を聞くというのは、それこそマナーがないことのように僕は思います。

「口を出すな」というつもりはありませんが、その国に外国人として訪れるからこそ、図々しく意見したり、自分の常識を相手に押し付けないように気をつけたいところです。

それでは!