嫌いな上司と仕事をして学んだ “反面教師術” のすすめ

みなさんは、今一緒に働いている上司のことは好きですか?

もしも好きなのであれば、それはかなり幸運な環境で働いていると言っていいと思います。

逆にもし嫌いなら、毎日一緒に仕事をするのはかなりの苦痛を伴うはず…

かくいう僕も今ではフリーランスとして生計を立て、ようやく安定し始めましたが、かつてサラリーマンとして働いていた時に良い上司に恵まれたことはむしろ稀でした。

大体は馬が合わなかったり、人として尊敬できなかったりしました。

上司は選ぶことができないので、この辺で運の要素が入るのはなんとも理不尽…

(まあ上司から見た部下も同じことが言えますが笑)

僕は勝手に上司ガチャと呼んでいますが、仮にこのガチャでハズレを引いても考え方次第では自分の糧にすることが言えます。

僕は「その環境でとりあえず耐えろ」といううつもりは毛頭ないですが、あくまで「学べる機会があれば学べ」という視点で話を進めていこうと思います。

結論:嫌いな人は反面教師にしろ

では一番の持つべきマインドセットはどんなものかというと「反面教師」です。

反面教師とは何かというと、ウィキペディアではこのように定義されています。

反面教師(はんめんきょうし)とは、反省の材料となるような人や事例を指す。中国共産党中央委員会主席の毛沢東により発案された言葉で、中国語の原語では「反面教员」である。
日本の似たような諺に「人のふり見て我がふり直せ」というものがあり、日本でも一般にはその意味で慣用される語句になっているが、毛沢東の原典ではさらに詳細な意図が語られている。「絶対に真似したくない」と思わせる教育方法を指すこともある。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8F%8D%E9%9D%A2%E6%95%99%E5%B8%AB

要するに、自分がマイナスの感情を抱いた時に「自分はこうならないようにしよう」という気持ちです。

嫌いな上司がいるとしたら、どの部分がどのように好きじゃないのかを考えてみましょう。

もしも生理的な部分だったらこのテクニックは通用しませんが「ああ、この人の横柄な感じが嫌なんだな」といった具合に認識をすると

自分も部下に対して同じ対応をしているかもしれない。気をつけよう…

となるわけです。

人は自分自身では気付けない

そもそもこういう風になってしまう背景として「人は自分自身の、他者から映っている自分を認識しにくい傾向がある」のです。

考えてみれば、誰がどう考えてもおかしい、または不快だと思うことを平気でやってのける人間もいます。

もしも彼/彼女が、

自ら嫌われ者の存在が不可欠だと考えている=必要悪の立場

だと捉えているなら大したものですが、パワハラを含め、通常は自覚の無い場合がほとんど。

だから他の人が嫌がっていることに気づけないとか、役職・立場の上にあぐらをかいて図々しくしているわけです。迷惑な話ですね…。

自戒することを忘れない

自分自身もこうならないためには、自戒を徹底して行うしかありません。

先日、こんなツイートをしました。

今の自分は大丈夫か?相手に対して、気持ちいい対応ができているか?

この考えは、お互いにスムーズに仕事をする上で非常に重要な考え方です。

“ 自分が嫌だと思うことは、絶対に相手にもしない “

このルールを徹底していれば、部下や一緒に仕事をする人に不快に感じてもらう可能性は低くなります。

相談してみるのもひとつの手

これはハードルが高いですが、その状況を誰か別の関係者に話すということも有効です。

一番いいのは自分の嫌いな上司よりももっと大きな権力を握っている人間、つまり上司のさらに上長に相談することですが、もちろんこれにはリスクが伴いますし、個人の感情にすぎない場合は真相の確認も難しく、相談したところで何も解決しない場合もあります。

また、この場合は所属している組織が小さいとそもそも効力を持たないことも多く、人間関係に亀裂を生む可能性もあります。

でも、そのままの状況で働くよりも、精神衛生上はいいと、個人的には考えます。

もしかしたら本人も気づいていないだけの場合もあります。

同じ思いで苦しんでいる同僚が周りにいたら、愚痴を言うだけではなく、一緒に対策を考えてみるのもありです。

まとめ

上司が嫌いなら

  • 何が嫌なのか
  • どこをどうすれば改善するのか
  • 改善の余地はあるのか

を考え、もうこれ以上は無理だ!と思うなら、実際に行動に移してみるのがいいでしょう。

我慢にも限度というものがあるので、心ない誰かのせいで自分が気持ちよく仕事できないくらいなら、行動に移しましょう。

【余談:僕のサラリーマン時代の話】

僕がIT企業で中間管理職として仕事をしていたころ、大嫌いな上司がいました。

いい人ぶってまともな人のような振る舞いはしてるけど、人間力なんて一緒に働けばすぐその本性が見えます。

トラブルが起きた時なんかはその傾向は顕著。

彼は面倒なことが起きそうになると僕に仕事を押しつけ、それを正しく回避できないと時間をかけてネチネチ言ってくるような人間でした。

クライアントとのプレゼンで使う資料作りのため、やったこともないデータの収集・分析を任され、確認しながら進めたにも関わらず、結局最終的にダメ出しをもらって、無に帰したこともあります。

僕は堪忍袋の緒が切れ、部長に直談判。

どう考えてもそんな重要で責任の重く、専門性が必要な作業を部下にやらせるというのは上司の過失だと判断され、その部長から上司に直接注意がいきました。

それでも上司は「俺の立場にも立ってくれよ」というような態度でしたが、仕事をどうやって進めていくかは今の時点では人間しか考えられません。だから人間性に依存するのです。

相手の立場に立って物事を考えられない人が、人に的確な指示を出したり、人の上に立つというのは理にかなっていません。

そしてそういう状況に追い込まれた時に、どうやって打破するかを考え、実行する決断力も必要です。

どんな状況でも、一人で抱え込まず、なるべくその状況を知っている人や的確なアドバイスをくれそうな人に相談してみてください。

きっと打開策が見つかるはずです。

それでは!