ルイ
僕はこれまで会ってきたフリーランスのクリエイターや個人事業主は多くの場合自ら営業をしたり人の繋がりから仕事を獲得していました。
僕自身、自分から営業活動をして仕事を取ってくることもあれば、ありがたいことに人からご紹介いただけることもあります。
しかしどちらのケースにせよ、クライアントのビジネスモデルを一定の度合い以上把握し、課題解決に必要なビジネスリテラシーは必要になります。
ビジネスリテラシーが身に付いていないと「言われたことをただこなす人」となってしまう可能性があり、そうなると代わりがきく存在となってしまうのでそれ以降の仕事に繋がらなかったり、クライアントの抱えている課題や問題を解決しないまま案件を終えてしまいかねません。
クリエイターであってもいち事業主として身につけるべきビジネスリテラシーはたくさんありますが、個人的に「特に耳にすることが多い」と感じるKPIから触れていこうと思います。
目次
「何のための仕事なのか?」を常に意識する
「ビジネスリテラシー」というと、単に横文字をたくさんしているとか、そういうイメージがあるかもしれませんが、一番に重要なことは
「ビジネスの本質の理解」
という核となる部分に対する教養を持っているか否か、だと考えます。
そもそも「自分の仕事は何のためなのか?どうすれば、目標達成なのか?」を考えることから始まります。
例えば僕は、動画の編集や映像の制作といった仕事をメインに請け負っている個人事業主ですが
「なぜ動画・映像を必要としているのか?」
は、クライアントによって千差万別です。
しかし全ての仕事に対して共通していることは「クリエイティビティは課題解決のツールでしかない」という点です。
動画を通じて…
- 商品を知ってもらいたい
- 認知度がある商品の売り上げを伸ばしたい
- 制作意欲の高い会社だと印象付けたい
- YouTuberとして成功したい
- 自分のノウハウを社会に役立てたい
思いつくだけでも様々な目的があるはずです。
それぞれの目的があるということは「ゴール:目的がそれぞれ異なる」ということでもあります。
クリエイティビティに求める結果が異なるとしても、目標の設定をしなくては具体的なアプローチが絞りきれません。
ここで登場するのがKPIです。
KPIとは
KPIとは何かと言うと、日本語に無理やり直訳すると「重要業績評価指標」となります。
※ちなみにKey Performance Indicatorの略です
これだけ聞くととても堅苦しい印象を受けるかと思いますが「目標を達成するために必要な要素の数字」という解釈でOKです。
なぜこの指標を設定することが重要なのかというと
「母数の目標設定なくして達成はありえないから」です。
具体例:自社サービスを動画を通じて展開したい
ここで分かりやすくするために具体例を挙げてみましょう。
例えば
「自社で開発したサービスを展開し、世に広めるために、プロモーションする動画を作る」
というプロジェクトがあったとします。
目的は「見込み顧客にリーチし、購買・利用へ促すこと」となります。
そこで販売用の特設ページを作り、 YouTubeから直接リンクを経由して飛べる導線を作ったとします。
動画マーケティングに知識のない人でも
「動画を見る母数がなければ、購買にいたる絶対数も少なくなる」
ということは理解に難しくないはずです。
では、まずは1000人に見てもらい、その反応を見て今後の動きやキャンペーンを展開してみよう!と考えたとしたら、この数値がKPIです。
注意したいのが、実際に購入につながった「ゴールとなる数値」はKPIではなく正しくは「KGI」となります。
一緒に覚えたい:KGI
最初のK:Keyと最後のI:Indicator は同じですが、真ん中のGはGoalの頭文字。
日本語の直訳は「重要目標達成指標」です。
つまりここが最終的に到達したい目標数、ということです。
営業会社でいえば訪問件数やアポイントメントの数がKPIで、実際に成約した数、ということですね。
先ほどの自社サービスの例で例えるなら、ホームページへのアクセスの数(セッション数)がKPI、そこから実際の購買につながった数がKGIです。
使い分けることよりも知っておくことの方が重要
ここまでKPIとKGIについて話してきましたが、その違いについて正確な認識を持っておくことが必要なのでもなく、どちらも「目標を達成するために設定しておくべき重要な数値である」という認識を持つことが何よりも重要です。
もっと言うと、こういう言葉を商談の時にサラサラ口に出してビジネスリテラシーの高さをアピールするよりも「目的意識をもってクリエイティブにきちんと向き合います」という姿勢を保つことが大切です。
例えば担当者の方と会議室で目標設定についての話をしている状況で、どうも相手が話している内容が最終的な目標設定なのだが「それってKPIではなくKGIの方ですよね」と言ったところで、いわゆるマウンティングにしかならず、相手に良い印象は与えないですよね。
自分が身に付けた知識やリテラシーに対して「相手が全く同じものを持っているはずだ」と信じ込むのは危険です。
よほど話が入り組んでいて、扱う数字も大きくなり、購買までの導線が複雑に入り組んでいる場合はこの両者の違いを明確にしておくことは重要になるでしょう。
しかしそうでない限りは、難しい言葉やビジネス用語は自分からむやみに使うことはどちらかと言うと控えた方がよく
「もしかしたら言ったところで相手に伝わらないかもしれない」
という考えを持って商談に取り組むことが大切です。
まとめ
個人事業主として仕事をしていると、同じ事業主や経営者の人、決裁権を持っている人と話をする機会が多くなります。
こういうレイヤーにいる人達は経営に直に携わっているケースが多いので、ビジネスリテラシーの高い傾向にあります。
実際に商談まで持ち込めても、相手から繰り出されるカタカナ言葉が理解できないようでは話は前に進みません。
「知っておくだけで話がスムーズになること」はたくさんあります。
そしてその気になればそういった知識や情報の海へいつでも無償で飛び込むことのできる時代です。
情報を上手に活用し、賢く生き抜く知恵を身につける習慣を持つことで、豊かに生きることのできる可能性はぐっと高まります。
自己投資・自己成長は怠らずに取り組んでいきましょう。
それでは!